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ヴェルト紙の科学欄に、なにやら鳥さんの記事が載っています。
読んでみましょう。  2/5 Welt紙より、 以下訳文

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鳥には、ヒトとは違う世界が見えている。どんな風に見えているのだろうか。またそれはどのように役に立っているのだろうか。
スウェーデンの生物学者らによる研究をご紹介しよう。

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動物たちは、私たち人間とは違う目を持っている。
中でも大きな違いは色覚センサー(錐体)の数である。犬や猫など多くの哺乳類は、緑・青の2種類、ヒトやサルの仲間は赤・緑・青の3色のセンサーを持っている。

そして、昆虫、爬虫類、魚類、鳥類は、赤・青・緑に紫外線を加えた4色センサーで物を見ることができる。彼らは、ヒトよりカラフルな世界を見ているのである。

鳥類は、紫外線も感知できる色覚をどのように生かしているのだろうか。
ルンド大学(スウェーデン)の研究者らは鳥類の視界を再現するべく、ハイパースペクトルカメラを使い、さまざまな波長に設定して森の中で撮影を行った。場所は北半球のスウェーデンと、南半球のオーストラリアである。

結論として、紫外線によって光のコントラストが強まり、一枚ずつの葉がより明瞭にはっきりと見分けられることがわかった。

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 (左・ヒトの視界、 右・鳥の目のように紫外線センサーを使った画像)

ヒトの目には単なる緑色のかたまりに見える茂みでも、鳥たちには一枚一枚の葉が鮮明に見えている。これは茂みの中でのナヴィゲーション、つまり方向識をより良く保つことや、えさ探し、巣作りなどのに役立っていると考えられる。
なぜなら葉の表側と裏側が鮮明に見えることで、特定の一枚を識別することも可能となるからである。

翻訳おわり
鳥や爬虫類が4色の色覚を持つことはすでに知られているので、その点は新しい発見ではなさそうですが、多分論文ではもっと専門的に、さまざまな写真で鳥の視界が再現・解説されているのでしょう。
この翻訳原文は新聞記事なので、新論文の発表をおおざっぱに伝えているだけのもので、ちょっと尻切れトンボですがご了承ください。
鳥さんについてはまだまだ未知のことが多いはず。いろんな研究が続くといいですね。

翻訳原文(ドイツ語)は こちら
2018.05.25 ホシムクドリ
ドイツ自然保護協会(Nabu)のサイトを見ていたら、「2018今年の鳥はStar(ホシムクドリ)」という記事を見かけました。毎年一種類の鳥を「今年の鳥」に決めて、その鳥についてさまざまな形で紹介しています。

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ホシムクドリは星空のような模様が美しい鳥。東京あたりではあまり見かけません….というか、日本にはあまりいない鳥だと思います。
日本でよく見かけるムクドリはGray Starlingという名前だそうで、ヨーロッパのホシムクドリとは少し種類が違うのでしょう。
Nabuのホシムクドリ紹介記事のひとつに、モーツァルトの写真が載っています。何が書いてあるのでしょうか。さっそく読んでみましょう。以下訳文

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「ホシムクドリ」と「作曲家モーツァルト」には実はちょっとした関係がある。モーツァルトはこの鳥をペットとして3年間飼っていたのだ。「鳥のスタールちゃん」が死んでしまった時、モーツァルトは悲しんで自作の詩を捧げたほどだった。

ホシムクドリは、音を模倣する能力を持つ。モーツァルト家で3年飼われていたホシムクドリは、ピアノ協奏曲17番(K.453)のロンドのテーマを真似てさえずることができた。


人間にとってのホシムクドリということでいえば、好かれるか嫌われるか、意見の分かれる鳥である。一方では畑を荒らすバッタを食べてくれる有難い存在であるが、果樹園に被害を及ぼす困った存在でもある。

トルコには「ホシムクドリは99匹のバッタを殺し次の一匹を食べる」という言い伝えがあるほどで、5月頃まではバッタを食べてくれるホシムクドリは歓迎される。しかし初夏になると、桑畑やブドウ畑に出現するホシムクドリは厄介者へと変身する。

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農民たちの言い伝えはたくさんある。
「ホシムクドリが大群になって飛ぶ年の冬は厳しい」
「この鳥が例年通りヒナを孵すと、5月は穏やかな季節となる」
「ホシムクドリが楽しそうにさえずり歌うと、まもなく夜が明ける」

また、フランスの農夫の言い伝えでも「ホシムクドリの大群が出現すると、その冬は厳しく荒れたものになる」
「ホシムクドリたちが、ねぐらの木から飛び立つとき、小さなグループや一羽ずつ散発的に飛び出す時は雨になる」
動物学者ブレーム(Alfred Brehm 1829-1884 ドイツの動物学者、ブレーム動物辞典編者)でさえ、繁殖期間中に群れで飛ぶ行動を、嵐の前触れと述べていた。

翻訳おわり
なかなかユニークな「ホシムクドリ紹介記事」でした^^

ちなみにモーツァルトがホシムクドリを飼っていたのは、1784年から1787年にかけて。そしてホシムクドリというのは物まね鳥と呼ばれることもあるそうで、本当にそういう能力があるのでしょう。どのくらい正確に真似たかはわかりませんが、作曲家モーツァルトが鳥かごの前で、何度も同じ節を弾いて聴かせている様子を想像すると、何だか楽しくなりました。

翻訳もと記事は こちら
2018.03.26 クイズ
前回のブログに続いて、もう一回渡り鳥の話題です。
ドイツ自然保護協会(NABU)のサイトを見ていたらクイズが載っていたので、いくつか訳してみますね。
題して 渡り鳥クイズ
ちょっと易しいかな~...

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1 南方へ向かって渡る理由は?
     A 暖かさを求めて
     B 南の土地の方が多くのエサがあるから
                
2 ドイツで繁殖する鳥は250種。
  そのうち、渡り鳥はどれくらいいる?
     A 40種
     B 120種
     C 200種


3 ツルがスペインの越冬地へ渡ってゆく時、平均飛行速度はおおよそどれくらい?
     A 22km/h
     B 68km/h
     C 134km/h

4 次のうち、大きな群れを作って渡るのはどれ?
     A ヨーロッパコマドリ
     B アトリ 
     C ナイチンゲール 
     D モズ

5 コウノトリやトビが楽に飛ぶために使うのはどれ?
     A 熱上昇風
     B 磁気
     C 南風

6 往復の渡りで4万キロという長距離を飛ぶのはどれ?
     A コウノトリ
     B マヒワ
     C キョクアジサシ
     D ノハラツグミ

7 渡りの方角を定めるのに関係ないものはどれ?
     A 風
     B 星座
     C 太陽の位置
     D 川や海岸線などのランドマーク
     E 地球の磁気

8 冬にいなくなる鳥について、アリストテレスが唱えていた説は次のどれ?
     A群れごと洞窟の中で冬をすごす
     B冬になると他の生物に姿を変える
     C湖の底で冬眠している

訳文おわり
答えは 
1 B 2 B
3 B 4 B   
5 A 6 C
7 A 8 C

皆さんには易しかったかな? (って言いながら私は2つ間違った
私は4番がわかりませんでした。Aのコマドリかなと思ったら、正解はアトリ。
何千もの鳥が雲のように大きな群れを作ると、猛禽類などに襲われた時に、瞬間的に群れの姿を変えることで捕食者を惑わせることができる。しかしこのような速い飛翔は多くのエネルギーを必要とすることが、ハトの実験でわかっているそうです。

「万学の祖」と言われるアリストテレスは、鳥たち(とくにツバメ)が、両生類のように湖の底にもぐって冬眠する説を主張していたそうな。へぇ~、おやまぁ!

クイズの原文(ドイツ語)は こちら
 
2018.03.15 ツルの北帰行
水ぬるむ頃になりました。
バードウォッチャーの方々のブログを拝見すると、春の渡りが始まっているようです。
ドイツのシュピーゲル誌にも……ツル北帰行の美しい写真が目を引きました。
訳してみましょう。3月7日シュピーゲル誌科学欄より抄訳です。

Krru! Krarr!
ツル、ドイツへ帰る

ドイツの空が、賑やかになってきた。トランペットのような声を響かせて、ツルの群れがドイツ上空を、繁殖地めざして通過している。

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スペインのエクストレマドゥーラ州で越冬していた約30万羽のツルたちが、ドイツやスカンジナビア半島、バルト三国(エストニア・ラトビア・ニトアニア)へ向かって飛んでいる。

ドイツのリューゲン島(バルト海に浮かぶドイツ最大の島)からベルリン北部の地域には、最大の中継地がある。この中継地で羽を休めるツルの数は、秋に多く、春は少ない。春の渡りでは、鳥たちが1日でも早く繁殖地へ向かおうとするためである。

ツルたちは夏を中欧・北欧各地で過ごす。
一夫一婦であるが、ときにはパートナーが変わることもある。3月~4月には羽を広げた求愛ダンスを見ることができ、この際のどを鳴らして、トランペットのような声を出す。

翻訳終わり
30万羽のツルがつぎつぎ渡ってゆく様は圧巻でしょう。
ツルの鳴き声は、日本ではコウコウとか表現されるようですが、この記事(ドイツ語)では
Krru! Krarr! (あえてカタカナになおすと、クルー! クラール! でしょうか)
鳴き声の表現も国によって違いますね。

もと記事(ドイツ語)は こちら
2017.10.12 服喪の白鳥
ドイツの新聞に風変わりな「パートナー募集」記事を発見。
募集しているのは人間ではなさそうですよ。
舞台はドイツ南部、チューリンゲンの森に近い、レーデンタール市。
募集を呼びかけているのは、市内ローゼナウ公園の城庭園管理部とのこと。
8月10日 ヴェルト紙より、以下訳文

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   (ローゼナウ城)

ローゼナウ公園内には2ヘクタールの池があり、2羽の黒鳥が飼われている。
「このローゼナウ城の歴史には、黒鳥が大きな意味を持っています」と、庭園管理部長のシューベルト氏は言う。
黒鳥のために今年7月、由緒ある造りを再現した黒鳥舎が完成。冬季にはこの建物が、黒鳥の越冬施設となる予定である。

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 (ローゼナウ城の黒鳥。以前のペアの写真)

ローマ時代の詩人ユウェナリスは、「貞淑な妻というものは、黒鳥ほどに珍しい」と言った。(なんのこっちゃい?訳者注)
つまりそれほど黒鳥は珍しいのである。ドイツ国内の生息数は50羽ほどと見られている。

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   (飛行中だけ内側の白い羽が見える)

ローゼナウの黒鳥の由来は、イギリスのヴィクトリア女王時代に遡る。
女王の夫となったのは、このローゼナウ城出身のアルバート王子だった。その後早世した夫への追悼に、女王がローゼナウ城へ2羽の黒鳥を贈ったのである。
以来、池の黒鳥はこの城の伝統となった。
(ドイツ語で黒鳥のことを「服喪の白鳥」という。訳者注)

ところが今年7月、大事件が起こる。1羽の黒鳥が忽然と消えてしまったのだ。
その後の捜索で、池の近くに残された羽や骨から、キツネに襲われたことがわかった。

公園管理部は、残った1羽のパートナー探しを猛然と開始した。
呼びかけはメディアはもとより、広く一般市民にも向けられている。
「手に入るならば雄雌は問いませんが、そもそも番で飼われているケースが多く、1羽だけの入手はむずかしいと予想されています。越冬施設も完成済みで、いつでも迎え入れられるのですが...」と、シューベルト氏は言う。

現在も、「黒鳥求む」の募集は続いている。ご自宅に黒鳥を飼っている方は、ぜひローゼナウ城へご連絡下さい。
schloss_convert_20171012162642.jpg (新緑のローゼナウ城)

翻訳おわり
これは8月の記事訳ですが、今ローゼナウ公園のHPを見ても、パートナーが見つかったという文は見当たりません。募集は難航しているのかも。

もと記事は こちら