今日は、南ドイツ新聞オンライン版から、科学欄の記事翻訳です。

『冬を生き抜くためのトリック』

野生動物たちは厳しい冬を生き延びるために、たくみな進化をとげてきた。

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凍った湖面にたたずむカモ。寒そうに見えるが、かれらの脚には 奇網 と呼ばれる熱交換システムがある。動脈を通って脚に流れ込んだ温かい血液が、網目のように隣接する静脈血を素早く温めてくれるので、脚は凍るほど冷たくならず、また体温も暖かく保たれる。
人間が裸足で氷面に立つ場合と比べて、鳥の脚と氷面の温度差はごくわずかなので、脚から体温が奪われることがない。

ホッキョクグマは進化の過程で素晴らしいメカニズムを手に入れた。
彼らの体毛の中心には空洞がある。そこに空気をためることができるばかりでなく、太陽熱を体表へ送る役目もはたす。
また、白より黑い色のほうが熱を取り込む力があるので、ホッキョクグマの表皮は黒色である。

シジュウカラなどの小鳥たちは、代謝機能を維持するために多くのエネルギーが必要である。身にまとう羽毛が寒さを防いでくれるが、それでも寒い夜の間に、多くの体脂肪が燃焼される。脂肪層を蓄えたいところだが、そうなると体が重くなって動作がにぶり、捕食されてしまう。
オックスフォード大学の研究者らの観察によると、鳥たちは午前中のうちに最良の餌場を見つけ出し、確認し、しかし夕方になって初めて食べにくるという。この行動によって、夜間のための皮下脂肪を維持し、さらに捕食者から逃れる体力を保っているのだ。

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おもに水中で生活するカワウソは、低い水温から身を守らねばならない。かれらの毛皮の密度は1平方センチメートルあたり5万本。これは生き物の中で最高の密度である。

翻訳おわり
シロクマって、地はクロクマなんですね。へぇ~! (^^)
東京は明日は17度の予想らしいです。この間の寒波が寒さの底だったのでしょうか。
もうしばらくの辛抱ですね。

翻訳もと記事(ドイツ語)は こちら
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シュピーゲル紙に愉快な写真を発見。
今年の「コメディー・ワイルドライフ・アワード」だそうです。
写真はもちろん素敵で、さらに紹介文と一緒に見ると楽しい!
いくつか訳してみますね。 
もとの記事(写真)は こちら    以下訳文です。


さぁ、拍子をあわせて….
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シリアスな「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」と同時に、今年も「コメディー・ワイルドライフ・アワード」が授与された。今年は、世界中の写真家から2200枚もの作品が寄せられ、そのうち40作品がファイナルに残った。このリスの写真もその一枚。

「みなの者、よ~く聞け。われは王なり」
このダルマワシは、太陽を浴びながら3時間もかけて入念に羽繕いをし…ついにお目見えの時となった。
南アフリカのクルーガー国立公園にて。
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あなた、落とし物しましたね。それも水牛くんの頭上で…
人も動物も、ときに不運に見舞われるよね。
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変装? それともカーニバル?
困ったことになったシカ君。ロンドンのリッチモンド公園にて。
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そんなにあわてて頭を砂に… じゃなくて、雪に突っ込まなくてもいいのに!
キツネ君には運の悪い日となった。イエローストーン国立公園にて。
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どれもめったに見られない愉快な写真ですよね。こういう瞬間には、なかなかお目にかかれないじゃないかな。
このブログの写真は縮小してあります。
もとの記事と写真(ドイツ語、シュピーゲル紙10/21より)は こちら






2016.02.16 勇敢な....
以前「トリビアの泉」という面白いTV番組がありましたね。世間のさまざまなネタを検証してゆくんですが、その中に「泥棒が家に押し入ろうとしたら、撃退する番犬は100匹中何匹?」というケッサクなのがありました。雑種犬に限っての話で、庭で犬を飼っている100軒の家で検証して…. (結果は、泥棒に立ち向かったのはほんの数匹でした。今でもyou tubeで見ることができます)
これが犬でなくて猫だったら…?  論外?

今日はFocus 電子版の翻訳で、犬ではなくて、トルコの猫のニュースです。


『勇敢な猫、御主人さまを救う』

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    (猫のMinnos)

飼い犬がご主人様の危機を救う話は珍しくない。
でもエゴイズムの象徴といわれる猫なら…「あり得ないよね」というのがおおかたの意見だろう。しかし一匹の猫が暴漢を撃退したニュースが、トルコから飛び込んできた。

家に押し入ったのは女性の親戚の男で、目的は強姦だった。
「私は殺されそうになりました。でも私の猫Minnosが男に飛びかかって撃退し、命を救ってくれたのです」と語るのは、トルコ南西部に住む18歳の女性。
このニュースで猫のMinnosは「英雄猫」としてトルコ中で有名になった。

男には7年半の刑が言い渡された。
被害者女性の弁護士Kayarは、この判決に不満である。「もしMinnosがいなかったらどうなっていたか…ということを、裁判所は過小評価しています。控訴したいと思っています」と述べている。

翻訳おわり
Minnosの面構え、なかなか強そうですね~!
そういえば「トリビアの泉」のケッサクシリーズで、「もし散歩中にご主人さまが熊に襲われたら、助けてくれる犬は100匹中何匹…?」というのもありました。結果は泥棒バージョンの時と同じだったかな

もと記事(ドイツ語)は こちら (2016.2.3)
2015.06.16 スカラベ
ここしばらく旅番組が続きましたので….
今日は日常に戻って、フンコロガシの翻訳文です。 
 
スカラベ(フンコロガシ)は、エジプト王家の谷の壁画にも描かれている由緒ある昆虫です。
壁画

6/10 ヴェルト紙の科学欄から。 
原文の昆虫名 Dungkaefer の訳語ですが、ここでは「糞虫」ではなく、ファーブル昆虫記でおなじみの属名「スカラベ」を使いたいと思います。
以下訳文。


ある種の生き物が生態系に「かけがえのない役目」を担っており、しかも人々はその存在の重要性に気づいていない…スカラベはその良い例である。
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「アザラシやイルカのような人気はなくとも、この偉大なる昆虫抜きにして豊かな自然は得られません。しかし昔に比べて、一年中放牧地として使われる土地が減少しているのです。糞を食べるスカラベにとっては、きびしい環境になりつつあります」と、環境学者のイェルン・ブーゼ博士(コブレンツランダウ大学)は言う。
スカラベがいかに大切な存在か… ブーゼ氏の語る5つの理由に耳をかたむけよう。

その1 栄養素の循環
「牧草地を例にとりましょう。草食動物が、地上バイオマスの一部である植物を食べ、糞をします。その中には吸収されなかった栄養素、つまり植物の堆肥となり得るものがたくさん混じっています。これを植物に還元する橋渡し役がスカラベなのです。
この循環が機能しなくなると、草地は数十年で荒廃してしまいます。
タンザニアのセレンゲティ国立公園では100万頭のヌーが生息し、草をはみ、糞をします。糞に含まれる栄養素は、小さなスカラベの働きで地面に還元されているのです。こうした大規模なリサイクリングなしには、サバンナの自然は保たれません」。

その2 土壌に酸素を送る
「スカラベは地中に穴を掘り、その奥に置いたフン玉に卵を生みます。幼虫は糞玉を食べて育つのです。こうした穴は、地中に酸素を送る働きをして、土壌を豊かにしています」。

その3 植物の種の拡散
「草食動物の糞には植物の種が混じっています。
スカラベのおかげで、この種が地中で発芽するチャンスが生まれます」。

その4 寄生虫の繁殖を抑える
「草食動物の消化管や糞には寄生虫が存在します。糞が地上に放置されたままだと、寄生虫も繁殖してしまいます。スカラベは糞を土中へ運び、寄生虫の繁殖を防いでくれているのです。以前オーストラリアでは、大量の牛を飼育する一方でスカラベがいなかったため、糞の処理が大問題となりました。そこでスカラベを飼育し、草原に放す作戦が実行されました」。

その5 植物の生育促進
「植物を、『肥料無し』 『肥料あり』 『肥料+スカラベ』 の3つに分けて実験室で育ててみると、『肥料+スカラベ』が植物にとって一番良いことがわかります。スカラベが、肥料とともに土をかき混ぜた効果でしょう」。

翻訳おわり
子供の頃、初めてファーブル昆虫記を読んだ時の感動がよみがえりました(^^)
スカラベくんの大奮闘、youtubeからお借りしたのが こちら (58秒)
もと記事(ドイツ語)は こちら
2014.07.07 モッテン
雨模様の七夕になりました。
さて、きょうのお題は モッテン

モッテンとは、ドイツ語で蛾(複数形)のことです。 (じつは私は苦手……きゃ~っ!)
「知っていても知らなくても、どっちゃでもよい話」をご紹介している当ブログに、まことにふさわしいテーマであります(笑)

ドイツのツァイト紙に、イギリスで毎年催される「Moth Night」とやらが写真付きで紹介されています。写真の解説文を訳してみました。以下訳文です。

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部屋に飛び込んでくる蛾は、やっかいなしろもの。
しかしイギリスでは Moth Night 称する催しが毎年開催される。
アマチュアの虫好きも、生物学者も、蛾談義に花を咲かせ、自慢の美しい蛾を披露する。


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イギリスには蛾のファンがたくさんいる。
「Moth Night」の夜は、みなで蛾の探索にでかける。今年のテーマは「森の蛾」
専門家が蛾の生態や、何を食べるか、どのように捕獲するかなどを解説する。

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Moth Nightではアマチュアも、蛾の研究に参加する。このような「市民科学」はドイツでも流行になりつつある。
専門家にとってはイギリス国内の蛾について、さまざまなデータを得られる貴重な機会でもある。


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ヨーロッパメンガタスズメ


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めずらしい蛾を捕まえるために、アマチュアの虫好きは毎年、凝った捕獲器を考案する

翻訳おわり
みんな目をらんらんと輝かせて捕獲器をのぞいていますね^^
私は、蛾は苦手です。なぜなんでしょう? 写真で見るだけなら綺麗なんだけどなぁ.....

イギリスでは、蛾が愛されているんですね^^
日本ではどうかな? 蛾のファンってあまり聞かないような...... 私が知らないだけでしょうか?

原文(ドイツ語)は こちら