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28、29日の日記で取り上げたクレマー教授について検索してみたら、別の新聞にもうひとつインタビューが載っていました。「我ら、臆病うさぎ」と題された記事を開いてみたら何と、可愛いうさぎの写真が! あまりにカワイイ...目がくぎ付け! 見てみてっ…と言いたい気分…  記事は こちら

うさぎ好きにはもう、たまらないポーズ。

うちには以前、垂れ耳うさぎがおりまして、名前はちゃんとあったのですが、容貌から「おぢちゃん」と呼ばれておりました。おぢちゃんの趣味は私のストーカーで、狭いマンション生活ながら、台所の方へ行けば台所へ、食卓へ行けば食卓へと、私の足もとを追いかけてくれていました。残念ながら6歳で病に倒れて亡くなりましたが、いまだ私がうさぎ好きであることに、変わりはありません。下はおぢちゃん、思い出の一枚。嗚呼、懐かし...

rop klein


…頭を冷やして本題にもどって(笑)、 新聞とは思えないほど可愛らしいこの記事は、オストゼー新聞のインタビュー。クレマー教授の語る内容は、28日の日記翻訳文とほぼ同じで、食品の有害物質基準値について、とくにドイツ人が大騒ぎすることをいさめる話をしています。後半に少し違う角度で話しているので、その辺を訳してみました。


クレマー  私達は「えんどう豆の上に寝たお姫様」(アンデルセン童話)のように、リスクに対する感度が良すぎる状態です。ごくわずかな危険であっても、敏感に反応してしまうのです。

OZ(オストゼー新聞の略)  ではそのスイッチを切ったほうがよい?

クレマー リスクに対するスイッチを切ることなんて出来ません。
野菜や果物において、殺虫剤使用限度はごく微量に設定されていて、それを守るために農家はかえって多くのコストをかけています。基準をゆるめて限度値を上げると、健康に対するリスクを増やすことなく、農作物を安く作ることが出来ます。リスクを最小に設定することは、私達にとって高くついているのです。食品に限らず、路上交通でも同じことです。

OZ どのように?

クレマー 例えば、ヘルメット装着義務の問題です。ヘルメットを被るとライダー達は、前よりも速く走るようになります。アメリカで、ヘルメットが義務化されている州と、されていない州がありますね。オートバイの死亡事故はどちらが多いと思いますか?

OZ そういうお尋ねなら多分、装着義務の州でしょうか?

クレマー  そのとおり。スリリングに走ってしまうんですね。自動車でも同じことで、ABSのある車の方が事故率が高くなるので、例えばアメリカでは、より高い保険料を払わなければなりません。 

OZ つまり、リスクを楽しんでいる面があると?

クレマー ええ、私たちはある一定レベルのリスクを、心を乱すことなく受け入れているのです。そのリスクが外からの力で減らされると、それを取り戻す行動に出ます。以前アメリカの友人が面白い提案をしたことがあります。各自動車のハンドルの所に、尖った槍を装備させて、衝突したらドライバーの心臓に刺さるようにする。みんなおっかなびっくり細心の注意で運転するようになって、衝突事故がなくなるという理論です。

OZ  それはまた困ったことですね。

クレマー 勿論、彼は冗談で言ったのですよ。いずれにしても私たちは、『リスクがゼロになる幻想』を捨てるべきです。いちいちパニックに陥っていてはいけません。不安というものは遺伝子にすでにプログラミングされているもので、私たちの理性がそこに束縛されてはいけないのです。不安感をうまく処理して、精神が一番高い位置にあるように...多分私たちは、そういう風になれると思いますよ。
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