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2011.09.09 3拍子は苦手?
ピアノ初心者の多くが「苦手~!」とおっしゃるリズムがあります。ピアノの先生ならどなたも、激しくうなずかれるはずの...8分の6拍子にタイや休符が入っているリズム。うちの生徒さんのひとりが、ここで苦戦しています。


noten klein

一番上のは4分の4拍子で、ありきたりのリズム …易しいよね!

二番目のは、同じリズムにタイがあるもの …たいていは問題なし!

三番目は8分の6拍子で、基本のリズム形 …少し練習すれば大丈夫!

しかし問題は四番目の、8分の6拍子にタイが組み合わさったものです。もしも左手が別のリズムで動いてたりすると、もうアウト! …「なんかわかんな~い!」

二番目と四番目で何が違うかというと、ベースになる拍取りが、上は4拍子、下は3拍子。拍子が偶数でないことが、混乱の原因になっているんです。
こういう時は、あせらず時間をかけてリズムに慣れる練習をすれば、じきに何とかなります。教える側はあの手この手で、リズムカードや言葉遊びをしながら、慣れさせてゆくんですけれど、正直けっこう根気のいる作業です。ソルフェージュ教育の必要性を、ひしひしと感じる場面です。

日本人は農耕民族なので、2拍子や4拍子がお手の物で ... 鍬で畑を耕すのは1.2.1.2. ですものね。
3拍子というのはもともと、ダンスのステップや乗馬のリズムで、騎馬民族である西洋人には何でもないけれど、日本人は「苦手だ!」とおっしゃる方が多い。本人は苦手と思っていなくても、軽やかに弾くのは難しい。

まったく余談ですが、以前ある代議士さんが決起集会で、音頭を取って歌っていらっしゃるのをテレビで目にしました。こぶしをエイッ、オーッ、エイッ、オーッ..と突き上げたり引っ込めたりして、2拍子のリズムを取りながら、歌っていたのは3拍子の曲でした! 嗚呼...

すべては、拍子を偶数でとりたい…という潜在的欲求からくるもの。3拍子系の3拍目を軽く弾くのが難しいのもそうだし、上の写真4番目のリズムのように、3拍子きざみの先にタイがあったりすると、強拍の持って行き所がなくなって、難しく思えてしまうんですね。
リズム練習すれば出来るようになりますから、頑張りましょう!



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