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先日このブログで「第二次大戦中の伝書鳩遺骨から、暗号文発見」というニュースをご紹介しました。
(ちなみにその時の記事は こちら

続報がシュピーゲル紙電子版に載っていたので、ちょっと読んでみますね。
以下抄訳文です。

サリー州の民家の暖炉から見つかった伝書鳩の遺骨と、その足に付けられていた暗号文。イギリスでは新聞の大見出しを飾り、暗号文解明は時間の問題と期待された。

しかし、イギリス「政府通信本部GCHQ」の専門家らの努力を持ってしても、解読は不可能だった。

brieftaube1v.jpg
この手書き暗号文は、「AOAKN」「HVPKD」というような文字列27個から成っている。
発信者はW.Stot、 宛名はX02。両者とも誰を指しているのかは不明。
第二次大戦中イギリス軍では、すべての組織で伝書鳩が使用され、その数は25万羽に上る。破壊工作組織だった特殊作戦局(SOE)の通信にも、もちろんハトが使われた。

文書中央に2つの文字列が見える。「NURP.40.TW.194」「 NURP.37.OK.76」…これらはハトの個体識別番号で、どちらが今回発見されたハトを指しているのかは不明。

一番の問題はテキストの解読。
このテキストには、「ワンタイムパッド」(*)が使用されていた可能性がある。乱数鍵は一回ごとに破棄されるので、解読は不可能である。

(*)ワンタイムパッドとは、乱数鍵を一回だけ使う暗号の運用法。アメリカのギルバート・バーナムが考案し、後にクロード・シャノンが、解読不可能であることを数学的に証明した。(訳者注)

以上抄訳文でした。
暗号がみごとに解読されるのは推理小説の中だけですよね。
ワンタイムパッドについて、ウィキを読んでみたら、なかなか面白かったです。へぇ~、暗号ってこういうものなんだ!
ウィキページの下の方に解読例が載っていますので、ご興味のある方はどうぞ こちら
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2012.11.24 語学検定
昨日は老骨に鞭打って、検定を受けに行ってみました

合格なんて、ず~っとず~っと先にあるのが現実なんですが…
どこまで出来るかなっ...人生挑戦ね(^^) (じつは無謀だってばっ!)

会場に着くと、やはり大半はお若い方たち

しかし、私より先輩とお見受けする方もちらほら
私の隣に座っているのも、定年退職後かな...というオジちゃんだし
そう、老若男女だれでも受けられるのがいい所よね

同じ部屋で受験したのは40人弱。この中から多分3人位しか受からないのよ。
う~ん、現実はきびしい!

課題の中に翻訳もありまして...さっそくやらかしましたね。
「大邸宅」という訳語を書こうと思ったが、「邸」の字がわからん
え~とえ~と.. 思い浮かぶんだけど書けない。
「えいやっ」と書いたのは「大廷宅」

あはは、こんなもんです。顔洗って出直しましょ
2012.11.21 天狗黒茶
頂き物の話で恐縮ですが...

まぼろしの天狗黒茶』 というものを頂きました。
天狗黒茶1

これは愛媛県西条市小松町という所で作られている「黒茶」というもので、
日本ではとてもめずらしい発酵茶なんだそうです。
お茶の大きな葉っぱの形がそのまま


淹れてみると…

天狗黒茶2
…ちょっと薄めだったかしら...

酸味があります。
緑茶ともほうじ茶ともウーロン茶とも、まったく違う味です。
素朴で香ばしい。

美味しさは....う~ん、すっぱいのがねぇ、飲みなれてないせいもあって、
美味しく感じるかどうかは個人差ありそうです。
うちでは冷やして飲むことにしようかな。

発酵しているので、とても健康によさそう(^^)

…以上、発酵茶の初体験でした
ブログのネタが 「ローズマリー」「キャベツ」と続きましたから…
今日は「オオカミ」でいってみましょう(^^)

ドイツで約100年ほど前に絶滅したオオカミ。
近年おとなりのポーランドから入ってきた群れが定着し、徐々に増えつつあるらしい。

オオカミの存在については、現在ドイツ国内でも賛否両論あって....
下に載せたのは、「オオカミ保護協会」のロルフ・イェーガー博士のインタビュー翻訳です。

映像で何を語っているのか知りたいんだけど...というご要望があり、無謀にも「聴き取り翻訳」に挑戦してみました......汗、汗 (聴解はけっこうムズイのです

冒頭の所で博士はごく短く、なぜオオカミが嫌われるようになっていったか、歴史的背景を語っています。狼男や魔女狩り、教会との関係…興味深い内容だったので、少しだけご紹介させてください。


追われた「狩猟者たち」

☆イェーガー博士、ドイツのオオカミに関して、どんなことが問題になっているのでしょうか?

Jaeger(以下J): オオカミはもともと崇拝の対象であり、われわれの友達でもありました。
しかし人間がひとつの土地に定住して開墾を始め、環境に手を入れるようになるにつれて、友達だったオオカミが、邪魔者へと変化していったのです。

中世に上流階級の人々が狩猟を行うようになると、獲物をめぐって猟師と競い合う存在、つまり「ライバル」と見なされるようになりました。
狩猟者にとっては、オオカミなどいない方が都合がよい。こうしてオオカミが殺されるようになってゆきました。

この背景にあるのは、教会の扇動による魔女狩りの一つの形ですけれど、狼男・狼女に象徴される『魔物』という解釈です。

1722狼男
(狼男/1722年ドイツの木版画)

北欧神フェンリル(北欧神フェンリル/オオカミの姿をした巨大な怪物)

また一方では単純に「邪魔者は消せ!」という目的だけでも殺されました。

これに輪をかけたのが、オオカミをネガティブに扱う物語や、『ジェヴォーダンの獣』のように、人が襲われる話です。

ジェヴォーダンの獣(ジェヴォーダンの獣)

フランスでは、何百人もの女性がオオカミに殺されたということになっていますが、もちろん誇張されています。
このように「不安感」が、オオカミを殺す理由として広まっていきました。


☆ 子供のころ読んだ童話や寓話にも、狼男が出てきました。
J 寓話、童話、赤ずきんちゃんもそうですね。オオカミは友達ではなくライバル、不安を煽るものであり、おそろしい敵と見られるようになりました。

☆ オオカミは危険ですか?
J いいえ、絶対に違います。人間にとって危険なものではありません。

…インタビュー後半は、下の続きを読む をクリックして下さい。
 
... 続きを読む
毎週通っているドイツ語の授業。
先生が「たまには毛色の変わった文を訳しましょう」と言って、課題に料理レシピを渡されました。

ドイツ料理に付き物の、ザワークラウト

ソーセージなどの横に必ず添えられる、酸っぱいキャベツ。
とくに好物でもないし、今まで作り方も知らなかったんですが...

訳してみたら、私は大変な誤解をしていたことを知りました。
てっきり「ザワークラウトはキャベツの酢漬け」だと思ってましたが、あれって酢漬けじゃないんですねぇ!
酢なんか使わない、ピッカピカの発酵食品 抗酸化食品でした。

レシピをあらましでご紹介。

sauerkraut2klein.jpg

キャベツの芯を取り除いて、千切りにする(ドイツでは大きなスライサーで丸ごと豪快にスライスする)。

大きく深い容器(かめ等)の中にキャベツを少しずつ入れては塩を振る作業を繰り返す。
好みでジュニパーベリー、キャラウェーなどの香辛料も入れる。
キャベツを入れる度に、木の棒などでトントンと押し付けて、水分を染み出させる。

上からリネンをかぶせ、木の板を乗せ、さらに石の重しを置いて、キャベツから水分が出るようにする。
乳酸発酵がうまくゆくように、容器が密閉された状態を保つ。

キャベツの葉の表面にもともと存在する乳酸菌が、キャベツの糖分を乳酸と炭酸ガスへと変化させる。
発酵にかかる時間は季節と温度によって、6日~3か月ほど。
発酵によって生ずるさまざまな味と匂いが、ザワークラウトの特徴である。

レシピの一例
  キャベツ 5kg
  塩 75g
  ニンジン 500g
  ジュニパーベリー 12粒 …和名は「杜松(ねず)の実」
  キャラウェー 大さじ1~2




ねぇみんな聞いて~! 耳寄りな話ですぞ!

髪の毛がツヤツヤフサフサした感じになるもの、見~っけ

ローズマリー
おなじみのハーブ、「ローズマリー」です。いい香りがしますよね。

ローズマリーの葉(りんご酢とか米酢)をビンに入れて、2週間ほど置くと...

ローズマリー酢が出来ます。

洗髪後にこれでリンスすると、髪がつややかに  しかも「ふさふさ」な感じになるのであります。

万人に効くかどうかは知りませんが、少なくとも私の頭で実験済み

ローズマリー酢

「ローズマリー酢でリンスするようになったら、ある日美容師さんから『髪が増えたんじゃない?』と言われた…」という話をネットで読みましてね... ふ~ん...

たまたま、うちのベランダのローズマリーが、もしゃもしゃに茂っていたので、剪定するついでに…と、酢につけて置いておいたんですよ。
それをシャンプー後、洗面器に張ったお湯に大さじ2~3杯くらい入れて、髪と地肌をマッサージ.....酢のにおいが残らないようによ~くすすぎ流してから、最後に普通にトリートメントする。
これをしばらく続けてみました。

たまたま美容院にカットに行く機会があり、仕上げにブローしてもらっていると…
長年の付き合いの美容師さんが、「あれ!なんか髪の毛が増えてませんか!?」と言うんですよ。なんとなんと!

最近ローズマリー酢でリンスしているという話をしてみると、美容師さんも驚いていました。

昔からお酢でリンスする人はいたらしいんですが、「ローズマリー酢」のことは知らなかったそうです。
急に髪の量が増えることはあり得ないので、髪にコシとツヤが出ただけだと思いますけど....

このブログに書く前に、ドイツのハーブ情報をあたってみると、たしかに「濃い色の髪、または黒髪にはツヤが出る」と書いてあります。ドイツではお酢でなく、煮出し汁を使うらしい。まぁ原理は同じでしょう。

ちなみに、私が最初に見た情報(日本語)は、 こちら
11月28日付記 もしこの記事を見て試してみられる場合は、「米酢」ではなく「りんご酢」をおすすめします。
米酢はかなり匂いがきついので。ちなみに私は、1ビン300円程度のミツカンりんご酢を使用しています。
作曲家モーツァルト(1756-1791)愛用のピアノが、200年ぶりにウィーンに戻ってきたというニュースです。

現代の楽器とはまるきり違う音色、ワルター製作の楽器です。
軽やかで優雅なひびき!
今回はyou-tubeのニュース画像1分10秒の、音声を翻訳してみました。



アマデウス・モーツァルトは、こんな音でピアノを弾いていたのだろう。
1791年にウィーンで亡くなった作曲家モーツァルトの楽器が、200年以上の時を越えて、今ウィーンに戻ってきた。
水曜日にモーツァルトハウスで祝賀コンサートが開かれ、この歴史的ピアノの音がお披露目された。
演奏したのはロシアのピアニスト、メルニコフ氏。

この楽器を製作したのはアントン・ワルター。モーツァルトが日々親しんだピアノである。
作曲家の死後、長い間ミラノに置かれていた。
このピアノは今後、ザルツブルグのモーツァルト博物館で常設展示される予定である。
2012.11.05 伝書鳩
すでに日本でも報道されましたが...第二次大戦中に、軍用鳩としてフランスからイギリスへ向かっていたハトの遺骨が、イギリスの民家で見つかったニュースです。

以下訳文(11月2日シュピーゲル電子版より)

第二次大戦中の暗号文を運んだハト
brieftaube2v.jpg
イギリス人David Martin氏は、サリー州の自宅を改修した際、暖炉の中に第二次大戦時の兵士の遺骨を発見した。兵士といっても人間ではない。それは一羽のハトである。

ハトの足には赤いカプセルがつけられており、明らかに連合軍側の伝書鳩であることがわかった。

brieftaube1v.jpg

これがただの通信ではなく暗号文だったことから、重大な任務だったことが推測される。
足環の数字によると、このハトは1940年生まれである。
おそらく1944年6月6日のD-Day(*)に、フランスからイギリスへ向けて放たれたのではないかと、歴史家らは推測している。
(*)D-Dayは、ノルマンディー作戦の日(訳者注)
d-day v

このハトは悪天候のためルートからそれてしまったか、またはドーバー海峡越えで消耗して、羽を休めるため煙突に降り、そこで亡くなったものと思われる。

可能性としてハトの目的地は、ブレッチリー・パーク(*)だったかも知れない。第二次大戦期に、イギリス政府暗号学校や秘密情報部MI6所有の鳩舎が置かれていた庭園・邸宅である。
ナチスドイツのエニグマ暗号もここで解読された。

遺骨の見つかったMartin氏の自宅からブレッチリー・パークまでの距離は、北へ130km。
brieftaube3vv.jpg
  (伝書鳩の籠を手にする兵士。飛び立ったハトが見える)

現在ブレッチリー・パークは、暗号解読をテーマにした博物館になっており、軍用鳩に関する資料も展示されている。
「この博物館は、軍用伝書鳩が運んだ文書を30通以上所蔵していますが、暗号化されたものはひとつもありません」と、展示物担当のHill氏は言う。

この暗号を解読する試みが始まっているが、今のところまだ結果はでていない。通信文の宛先は「X02」、発信者はW Stotとなっている。

イギリス軍は第二次大戦中、ドーバー海峡を越えて通信文を運ぶために、25万羽のハトを育成・トレーニングした。
ハトの籠はナチスドイツに占領された地域上空で、軍用機から落下傘投下され、地上部隊が受け取る。そして通信文を鳥の足につけて放し、ハトがイギリスめがけて飛ぶ…という方法だった。

ロイヤル・ピジョン・レーシング協会の話によると、このハトにDickinメダルを授与しようという動きが起こっている。これは戦争で活躍した動物に贈られるイギリスの勲章で、これまでに、ハト32羽、犬28頭、馬3頭、猫1匹に授与されている。
herr martin v


もと記事(ドイツ語)は こちら (写真はすべて原文に掲載されていたものです)
Dickinメダルのウィキ(日本語)は こちら
2012.11.02 披露宴
10月末の秋晴れの日 友人のお嬢さんの結婚式がありました
場所は表参道近くの瀟洒な式場....感動の一日でした!

まず、建物3階の素敵~なチャペルで、おごそかな結婚式。

新婦のお嬢さんを赤ん坊時代から知っている私。
礼拝堂の扉が開いて、お父さんのエスコートで彼女が歩いて来るのを見て、ウルウルウルウル....

さて、ブーケトスや集合写真のあとは....おいしい披露宴

hochzeit1.jpg

前菜「サーモンマリネのガトー仕立て」
hochzeit2.jpg
盛り付けが洒落てますね~♪ 


お魚料理は写真を撮り忘れまして、

これはメインの「牛ほほ肉のベレゼ・ソース ヴァンルージュ」
hochzeit3.jpg
牛ほほ肉って、ワタシ初めて頂きましたが、やわらかいんですね~。とろけるので噛まなくてもいいほどでした。
料理の写真ばっかり載せちゃってスミマセン

じつは今回驚いたのはお料理ではなく、映像で見せる演出のうまさ!

披露宴の最後、さ~これでお開きだなというところで、
ロールスクリーンにその日の名場面が走馬灯のように映し出されるんですよ。
あれは披露宴の間に、スタッフがすごい勢いで画像を編集するんでしょうね。さすがデジタル時代の結婚式!

たとえば、
「式の前、着付けを済ませた花嫁さんを見る母親の横顔」
「バージンロードの扉が開いた瞬間、真正面から見た父娘の姿」とか...

ついさっきまでの披露宴の名場面も、あっという間の見事な編集で、もう一回ウルウルきました。

一回の披露宴で二度美味しい!(失礼、グリコじゃなかった)
じつにじつに、嬉しい一日でした