ドイツの新聞電子版をながめていたら....
見慣れた挿し絵が目に飛び込んできました。おなじみの『星の王子さま』!
この本がニューヨークで出版されてから、もう70年ですって。

der kleine prinz

『星の王子さま』が出版されたのは、70年前の4月6日。
作者サン=テグジュペリ(1900-1944)は出版の1年後、その成功を知ることなく44歳で亡くなりました。
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(彼は1944年7月31日第二次大戦中、コルシカ島から偵察飛行に出て行方不明に...)

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(コックピットのサン・テグジュペリ。一人乗りのロッキードP38機。左手首に愛用の腕輪が見える。1998年にこの腕輪が漁師のトロール網にかかり、機体発見につながった)

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(1998年、海中から引き揚げられたブレスレッド。Wikiの写真をお借りしました)

2003年には海中からエンジンが引き上げられて、彼の機体であると確認されました。
しかし本来予定のコースとはかなり離れていて、なぜこのマルセイユ沖にいたのかは謎のままです。


2008年、「テグジュペリの機体を撃ち落としたのは自分です」という証言が世界を驚かせました。
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(元ドイツ軍戦闘機パイロット、ホルスト・リッペルト)

「トゥーロンの近くを偵察飛行中に、私のずっと下を飛ぶ偵察機が見えました。フランス機とわかったので急旋回し、後ろに回って照準を合わせ、撃ちました。あれがサン・テグジュペリだと知っていたら、私は決して撃ちませんでした。決して.... 彼は私の大好きな作家でした。ドイツ人パイロットたちも皆、彼の作品が大好きでした。『夜間飛行』などの中で、空を飛ぶパイロットの思考や感情を素晴らしく表現しているのですから」と、リッペルト氏は語った。
このリッペルト氏は戦後、ドイツのテレビ局ZDFのスポーツレポーターを務めていました。

じつはリッペルト氏の撃墜説には疑問点が残るとされており、まだまだ謎は残っているそうです。

サン・テグジュペリの機体発見には、ヴァンレル、ガルツェン両氏の長年の努力があり、リッペルト氏の証言へたどり着くまでのいきさつは、興味深いものでした。しかし全部訳しているとあまりに長くなるので、その一部だけ箇条書きにしました。ご興味のある方は「続きを読む」へ。

「夜間飛行」という有名な本、読んでみたくなりました(^^)
上の訳文はシュピーゲル紙電子版の複数の記事から抜粋しました。
おもな原文(ドイツ語)は こちら
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今日のお題は「犬・猫アレルギー」 (ちなみに私は部外者です ^^)
このアレルギーについて1980年代から続く研究があるのだそうです。シュピーゲル紙から...

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初めての子を持つと、新米の親たちは不安がいっぱい。幼い子が動物と触れ合うと、アレルギーや喘息になるのではないか....
しかし、そのような心配は要らないという研究報告がある。
アレルギーや喘息は、むしろペットのいない家庭の子供に多く発症していたのだ。

これは、デトロイトの研究者グループによる長期調査で、医学誌『Clinical&Experimental Allergy』に発表されたもの。とくに生後1年間の経験が、アレルギーの有無に影響することがわかった。

調査対象は1987年~1989年生まれの子供。
健康・生活状況・家庭に犬・猫がいるかについて、生まれた年から毎年追跡調査を行い、18歳になった時に565人の血液検査をして、犬や猫のアレルギーの有無が調べられた。

その結果は....
ペットがいる家で育った子供の方が、動物アレルギーにはなりにくいことがわかった。
免疫システム構築には生後1年間が重要であり、新生児期に猫と触れ合った子供の「アレルギーリスク」は、そうでない子供の半分であることもわかった。

情報源の記事は こちら (2011年6月シュピーゲル電子版)
ちなみに「猫の毛にアレルギーがある」というのは、実は「毛」そのものではなく、「ネコの唾液中のたんぱく質Fel d 1」に反応しているんですって。
毛づくろいなんかで毛皮をなめて唾液が毛につく→ その唾液のついた毛が原因となる。
だから、「スフィンクスとかいう毛のない猫ならアレルギー持ちでも飼える」というのは少し限定的な話と思った方がいいらしいです。

追記にドイツ語病名メモ残しておきます。
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2013.04.20 姫金魚草
せっかくひと冬生き延び、春の花粉攻撃も「アレグラ錠」でやりすごしたというのに、
ここにきて何だかヨレヨレしております....

さえない話ですけど風邪です。この間から何日もハナミズをたらし、やっと水が引いたと思ったら..

今度は偏頭痛と不整脈 orz....

偏頭痛には「アマージ」という良い薬があるんですが、効き始めるまで時間がかかって....

家の主はヨレヨレでも、玄関先の花はチョー元気ですので、見て行ってやって下さいませ

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薄紫と白は「姫金魚草(リナリア)」です。
2013.04.13 黒鳥ペトラ
今日は、ドイツの新聞に載ったハッピーエンドのお話をご紹介しますね。

登場人物は3名
   黒鳥♀「ペトラ」、
   ミュンスター動物園の「アードラー氏」、
   オスナブリュック市にある鳥類保護ステーションの「ヘルクト氏」
    (ミュンスターとオスナブリュックは50kmほど離れています)

場所は、ミュンスター動物園の横に広がるアー湖。
2006年のこと、黒鳥ペトラは、アー湖に浮かぶ「白鳥型足こぎボート」に恋をしてしまいました。
ボートのそばを片時も離れません。

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町は大騒ぎになり、カメラマンやレポーターが押し寄せました。
翌年も、その翌年も、ペトラは足こぎボートに寄り添い続け、町のマスコットになりました。
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(2008年のペトラ)

しかし2009年の元日に、ペトラの姿は突然消えてしまいました。
町の人が近辺を捜索しても見つからず、死んだとしか思えない状況でした。
町はペトラの死を悲しみました。

4年の月日が流れ、2013年4月6日。
ひとりの女性ジャーナリストが、ミュンスターから50kmも離れたオスナブリュックの「鳥類保護ステーション」の黒鳥について書いたことがきっかけとなり、「ペトラが生きていた!」という大見出しとともに、あの黒鳥の生存が報じられたのです。それによると...

2009年1月2日夜。オスナブリュックへ向かう農道で、瀕死の黒鳥を若いカップルが見つけ、鳥類保護ステーションのフォルクト氏のもとに運びこみました。
やせ細り、熱と下痢でぐったりして危険な状態でしたが、点滴をして治療を尽くしたところ快復し、その後ステーションにいたオスの黒鳥と仲良くなって幸せに暮らしている…というのです。
当時この鳥が、ミュンスターで捜索されているペトラだとは、オスナブリュックではだれも想像しませんでした。

ミュンスター動物園のアードラー氏は、オスナブリュックへ駆けつけました。
クチバシと脚の傷あとからペトラであると確認すると、ミュンスターへ連れ帰ることを提案しました。

しかし保護ステーションのヘルクト氏は非常に怒り、断固拒否したのです。

「ミュンスターの方々は、2008年冬に大きな誤りを犯しました。北ドイツでは冬季、コブハクチョウなどを越冬施設に入れるのが一般的なのに、暖かい気候で生きる黒鳥をたった1羽、氷の張る湖に放していたこと。さらにペトラが大晦日の花火(*)をひとりで耐えねばならなかったこと。これほど思いやりのない愚かな行動はありません。
鳥がボートに恋したのも珍しいことですが、動物に対する町の対応も、めったにないひどい話です! ペトラは今でも体調を崩しやすいので、環境を変えるべきではありません」
(*)ドイツでは大晦日から元旦へかけて、花火をあげる習慣があります。

アードラー氏は自分たちが怠慢だったと認め、手ぶらでミュンスターへ帰りましたとさ。 
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たったひとりプラスチックのボートと暮らしていたペトラが、幸せになったお話でした♡
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ペトラが助かったのは、野外で偶然見つけて緊急搬送した若いカップルのおかげとのこと。
保護ステーションのペトラ夫婦には2世誕生。
どこにでも飛んでゆけるようにしているのに、ここの池が気に入ったらしく、そのまま暮らしているそうです。
なお、この鳥類保護ステーションは、ヘルクト氏がボランティアでやっている施設です。

情報源の記事は こちら (4/8 シュテルン紙)と、 こちら(4/6ミュンスター新聞)
2013.04.09 花大根
うちの近所、甲州街道沿いのほこりっぽい道端に、花大根が咲いています。花大根
きれいですよね、花大根。
この花には思い出があります。

その昔(笑)「'85つくば科学万博」というのがありました。
つくば市の友人を訪問がてら立ち寄り、どこかのパビリオンで「花大根の種の袋」を何気なくもらって帰ったのです。
実家の玄関先に蒔いたところ、毎年みごとに咲いて.... 薄紫の花が実家の風物詩のようになりましたっけ。

その実家ももうないので、なつかしい思い出です。
花大根を見ると足を止めて、しばし思い出にふけってしまいます....

さて話かわって、久し振りに「ぎんちゃん」のブロマイドを....
48ぎん
10歳を超えた老鳥なので、いろいろ要注意です。
数日前も日光浴させようとベランダの日向に出したら、またもや1分もしないうちに腰を抜かしてしまいました。脚ががたがた震えて立てなくなってしまいます。
もうベランダで日光浴させるのはあきらめました。

夕ご飯時はケージの外に出してやるのですが、この頃は私の左手に留まってじっとしているのがお気に入りのようです。10時にケージに入れるまで、こんな体勢です。
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私はその間、右手しか使えません。ご飯もパソコンも片手しか使えないので、いろいろと支障をきたしつつ生活しております。翻訳もはかどりません。ブログ更新も滞っております(笑)
昨日のつづき...

ヨーロッパ自然写真家賞2012で、観客賞をとった作品。
題名が凝ってておもしろいですねぇ…
『ミッション・インポッシブル』
preis des publikum
撮影エドウィン・カッツ(オランダ)

下の写真も入賞作品
『背中・正面・背中』
ruecken front ruecken
撮影ジェローム・ギョーム(フランス)

上の写真の題名"Rücken Front Rücken" をどう訳そうか考えました。
素直な直訳は「背中・正面・背中」 … 悪くはないけれど、面白くないですよね。

尻・頭・尻」にすればニュアンスの面白さは伝わりますが、少しひねりすぎかな。Rückenという語に「尻」の意はないので...(でも見えているのは背中というより尻なので、間違いではなさそうですが...)

後ろ・前・後ろ」なんてのもありそう。

裏・表・裏」はどうかな? やっぱりやりすぎ ...... う~ん、ムズいぞ!

受賞作品全体は こちら で紹介されています。
ドイツ動物写真家協会主催の「ヨーロッパ自然写真家賞2012」というコンテストに、
27か国から12500点の応募作品が寄せられて....

総合優勝した作品へのコメントを訳してみました。
この作品はフィンランドの冬。オジロジカが冬越しできるように干し草を与えている場所があるそうで、そこで撮影された写真です。

『星を観る Der Sternengucker』sternengucker500.jpg
撮影トミー・フィカース(フィンランド)
Nikon D700, 4.0/16-35mm VR, ISO 2000, f4, 30s, Funkauslöser

私の村には、野生化させる目的のオジロジカに、厳しい冬場だけ干し草を与える「餌場」がいくつかあります。
私はそのひとつを撮影場所にする許可をもらいました。夜間のシカたちの姿を写真に収めたいと思ったのです。

餌場にカメラボックスを設置し、私自身は50mほど離れた小屋から遠隔操作することにしました。シャッターチャンスを逃さないように、もう一台の300mmレンズのカメラをのぞき込みながらの撮影です。

うす暗い中では餌場の様子がわかりにくく、失敗写真が山ほどありました。露出時間は長いし、動物は予期せぬ動きをするものですから。
しかし、この写真をノートパソコンで見た時、大がかりな装置も無駄ではなかったとわかって、大変うれしかったです。

翻訳おわり
ほんの一瞬首を上げたシカの姿が、まるで流れ星を見上げたように見えますね。詩的な美しさとでも言ったらよいのでしょうか....何か音楽が聴こえてきそうな気もします

撮影したフィカースさんは1969年生まれで、本業は家具職人をしている方。
自分の森(…森を持っているというのもスゴイですね。多分自宅の敷地が広く、裏が自然林とつながっているのかもと思います)で過ごす時間が好きで、自然の美しさ・不思議さに魅せられてカメラ活動を始めたとか。森の中に作った小屋が、心のよりどころになっているそうです。
夕暮れを過ぎて、とばりの下りた頃合いの時間が大好き。
2009年フィンランド自然写真家賞受賞。

原文(ドイツ語)は こちら
あすに続きます。