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今日は、シュピーゲル紙[科学欄]に紹介されていた記事を読んでみました。
鳥類の進化について、専門誌Evolitionに発表された内容だそうです。

『飛行能力のための小型化』

鳥類が、その祖先である恐竜と違なるのは翼があること。
恐竜の前肢は、どのようにして翼の形へと変化していったのだろうか? 
この「進化の謎」について、イギリスの研究者プティック氏率いるグループが、新たな見解に基づく論文を発表した。

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  (始祖鳥・小さい体と長い「手」)

人間が老齢になると、奇妙なことがおこる。若い頃よりも、顔の大きさに比例して耳が2~3割ほど大きく見えることがないだろうか? 耳は年とともに成長したのだろうか?

もちろん答えはノーである。
老齢になると身長は縮み、からだのボリュームも減る。歯が抜け、あごの骨が後退する。しかし耳の軟骨は変化しないので、顔との対比で耳が大きく見えるのである。

これと同じことが、二足歩行の肉食恐竜から鳥類への進化の過程で起こったと、プティック氏らは推測する。
マニラプトル類の恐竜が、より小型軽量化しながら進化したように、鳥の祖先である獣脚類(*1)は縮んでいったのだ。しかし、その前肢だけは小型化に同調しなかったので、体のほかの部分に比べて前肢が長くなっていき、やがて長い翼へ進化するに至ったというものである。
(*1)獣脚類=恐竜の一分類群。鳥類の祖先も、獣脚類デイノニクス類から進化した。

theropods.jpg  (獣脚類…画像ウィキより)


つまり、「前肢が長くなってゆくことに、どんな利点があったのか」という進化の謎に対する答えは、プティック氏の論理によれば、「長くなったのではなく、体は小型軽量化していったのに、前肢は祖先からの長さを残したから」ということになる。 
 
これまでの定説では、小型獣脚類の滑空や飛行には、「突発的な進化」があったと考えられていた。
しかし「飛ぶ動物」へのプロセスは、定説よりもはるか以前に始まっていたとプティック氏らは主張している。さまざまな種類のマニラプトル類恐竜が、中生代ジュラ紀から、かなりのスピードで、鳥類の祖先へと至る道を進んでいた。

数百万年かけてこれらの恐竜は、「落下傘方式」から「滑空飛行」へと飛行メソッドの試行錯誤を続け、ついに「自力での羽ばたき飛行」へと進化させてきた。「プロポーションの変化」とともに、最終的に5千万年もの時間が、飛行能力獲得に費やされたと考えられる。
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 (飛行恐竜Lacusovagus  中空状の骨を持つ。毛や羽毛が「羽」への進化を連想させる)

プティック氏は言う。「鳥類への進化では、『突然の変化』があったという定説があります。しかし鳥類の特徴は、定説より以前から現れていたと私は考えます。後に翼へ進化する「長い前肢」は、新たに成長したのではなく、大型恐竜時代のなごりなのです」。

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      (小形羽毛恐竜ミクロラプトル。鳥類の直接の祖先ではない)


翻訳おわり
長い記事、お読みいただいて有難うございます!
訳し始めてから後悔しました…私には恐竜の基礎知識がありませんのでね。恐竜さんの名前を調べたり、訳のつじつまが合ってるかどうか確認するのに、えらく時間をかけてしまいました…ふ~っ
色々な写真の説明もありましたが、そちらはお手上げ、 ギブアップです

原文、2014.2.25シュピーゲル紙電子版(ドイツ語)は こちら
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2014.03.13 3/11
東日本大震災の追悼行事があって、
ほんの少しお手伝いさせて頂きました。
追悼歌として歌われた合唱の伴奏です。

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モーツァルト:「死者のためのミサ曲」より ラクリモーザ

それから...
坂本九の「見上げてごらん 夜の星を」
(すごく美しい合唱版があるんです。涙が出そう。。)


主催者の方から「復興支援ストラップ」を頂いてしまいました。
折鶴
ミニミニ折鶴入りのストラップです。被災者の方の手作り品。
どんな方がこの鶴を折ったのでしょうか...
お台所のいつも目につく所に掛けておこうかな。


ここ数週間、仕事できりきり舞いで、ブログも更新できませんでした。
ただいま「鳥の進化」についての記事を、このブログ用に翻訳してみています。近日中にね