2014.11.24 けやき
どうもこの頃、うちの周囲から樹木が消えている感じがしています。

ことの発端は一昨年、 隣の隣 に新しいマンションAが建ちました。
そこは駐車場でしたが(うちの車も置いていたのに)、あっさり6階建てに変身。よくある話です。

すると、立派な屋敷林をお持ちの のお宅は、
いずれマンションを建てるならマンションAと同時期に建設しないと日照権で不利になるからと、広い敷地に新しいマンションBを建設。
その際、りっぱな屋敷林は根こそぎ刈り取られて、さら地にされました。
うちのベランダから見えていた素敵な林は消滅。

そして、マンションBとうちのマンションの境にあった 大けやき は、根っこが両地所にまたがっていたため、伐採。
この欅は、うちのベランダから飛び立つアゲハ蝶が、まず羽を休めていた樹木ですが、姿を消しました。

次に、マンション前の甲州街道のケヤキ。東京オリンピックのマラソンコースになった記念に植えられた並木で、樹木は行政が管理しています。
ケヤキ並木
(「けやき保存会のHPより。 春先の甲州街道。葉が茂るとかなり見事な並木です)

ある日のこと、マンション玄関前の2本のケヤキに、「この樹木は内部が痛んでいるため伐採します」という張り紙が貼られ、数日後に業者が来て、バッサリ伐られてしまいました。
地面から1mくらいで真横に切られた切り株をしげしげ眺めましたが、傷んでいる様子はありません。内部はしっかりと綺麗な状態でした。

私は樹木医ではないので、どう「診断」されたのか知る由もありませんが….. 行政の伐採計画の目標達成という言葉がちらっと頭をよぎりました。もちろん、本当の所はわかりません。

そして先週のこと..
マンションの側道にあたる区立遊歩道に、(世田谷区の)業者が入り、我が家の玄関から見える大きな木を半分にちょん切りました!! 
遊歩道1

見て!!!
遊歩道2

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このあいだ作家の村上春樹氏が、ドイツの「ヴェルト文学賞」を受賞しましたね。日本の報道では「ウェルト文学賞」と英語読みされてましたが、ドイツの賞ですからここでは「ヴェルト」と書かせていただきます。

当然Welt紙には授賞式のニュースが載っています。記事を翻訳してブログに載せようかと思いましたが、すでに日本で報道済みで新鮮味がない。
それで今回はちょっと翻訳無駄話を……

授賞式のドイツ語記事の中に、燦然と輝く 冠飾句
ドイツ語ではおなじみのアレです。慣れてくると「ほいきた!」と、むしろ楽しみに読み解くのですが、慣れないうちは大きなハードルに感じるものです。

英語で the station   the doll のように、定冠詞のあとに名詞が続きますね。
ドイツ語でも der Bahnhof   die Puppe などと、格による違いこそあれ仕組みは同じ。
そこで、次の文章。1行目で太字にしたdieは英語のtheと同じ定冠詞です。続く名詞はどれ?

Richard Kämmerlings, Leiter der "Literarischen Welt", überreichte die zu Ehren von Willy Haas, des Begründers der "Literarischen Welt", gestiftete und mit 10.000 Euro dotierte Auszeichnung in Anwesenheit von Friede Springer, Springer-Vorstandschef Mathias Döpfner und des japanischen Botschafters.

定冠詞 die につづく名詞は、3行目の Auszeichnung です。単語にして17個目。
こういうのを冠飾句といって、間にはさまった部分はすべてAuszeichnungにかかります。
この文をそのまま訳すと...

文芸誌『文学世界』の主幹リチャード・ケマーリングスが、この『文学世界』の発起人であるヴィリー・ハースの栄誉をたたえて創設され、賞金1万ユーロが授与されるこの文学賞トロフィーを、フリーデ・シュプリンガー、シュプリンガー出版社の主筆マティアス・デプファーならびに日本大使の列席のもと、(村上に)授与した。

いい訳文とはいえません。主語と述語が離れすぎ。もしこんな文を翻訳の師匠に見せると、コテンパンにのされてしまいます。100点満点の20点! くわばらくわばら..... 

こういう場合の解決法は、文を分けて語順をかえる…

授賞式では、フリーデ・シュプリンガー、マティアス・デプファー(シュプリンガー出版社CEO)、ならびに日本大使列席のもと、文芸誌『文学世界』の主幹を務めるリチャード・ケマーリングスから村上氏へ、トロフィーと賞金1万ユーロが授与された。この「ヴェルト文学賞」は、『文学世界』の発起人であるヴィリー・ハースを讃えて創設されたものである。

意味は整理されましたが、長ったらしくて読みにくい。49点!(赤点だぞ)
個人名のカタカナを減らし、「氏」をつけてみると....

授賞式には、F・シュプリンガー、M・デプファー(シュプリンガー出版社CEO)ならびに日本大使各氏列席のもと、文芸誌『文学世界』主幹のケマーリングス氏から村上春樹氏へトロフィーが手渡された。このヴェルト文学賞は、『文学世界』の発起人であるW・ハース氏を讃えて創設されたもので、受賞者には賞金1万ユーロが授与される。

少しずつ読みやすくなってきた? 75点くらい?
上の訳文の「主幹」や「発起人」という訳語については、吟味を尽くしてないので自信ありません。
冠飾句の訳し方には個人差があって、上の訳文が正解というわけではありません。ジグソーパズルのように単語の配置をあれこれ考えるのも、翻訳の醍醐味だろうと思います。
今回は冠飾句の話でした ^^


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これは、私が1978年ごろウィーンの街角で買った漫画雑誌。ペラペラの冊子で、1,5マルクとあります。

そう、日本のテレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』(ズイヨー映像制作、1974年から放映)の、ドイツ語版週刊絵本です。
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人気アニメでしたよね~、冒頭のブランコに乗るシーンがすごいインパクト !

あのアニメはヨーロッパ各国でも放映されて、超人気番組だったそうです。当時の私は、もちろんそのような事情は知らず、「なぜに日本の『ハイジ』がドイツ語で…!?」とびっくりしたのを覚えています。

10/10のシュピーゲル誌電子版に、アニメの「ハイジ」誕生の背景が紹介されています。 抄訳で…..
以下訳文

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「ハイジ~! この山は、あなたの世界!」
この有名なフレーズを知らない子供はいなかった。
1977年9月から毎週一回放映された『アルプスの少女ハイジ』は、ドイツで大ヒットしたTVアニメ作品である。子供たちはハイジの人形で遊び、夜はキャラクターの寝具に包まれて眠った。
原作はヨハンナ・スピリ(スイス)の児童文学。じつは、これをアニメーション化したのは二人の日本人である。

1971年、高畑勲と宮崎駿の二人はズイヨー映像から命を受けて、スウェーデンの作家リンドグレーンを訪問した。「長靴下のピッピ」アニメ化の構想を持ちかけたのだった。
しかしリンドグレーンが作品使用を許可しなかったため、計画は流れてしまう。

そのかわりとして、当時ズイヨーが使用許可を取った「ハイジ」を使う案が、突如持ち上がったのだった。
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1973年高畑・宮崎の二人は、再度ヨーロッパへ取材に向かう。
スイスのマイエンフェルトを訪れた高畑らを迎えたのは、アルプスのパノラマと美しい色彩に満ちた世界だった …緑の牧場、家々の赤い屋根 …のちにアニメで描かれる美しい風景である。

当時の日本は高度成長期にあり、大きな発展をとげる一方で、国民の間には自然への回帰志向が芽生えていた。山の暮らしが大好きだったハイジが、大都会フランクフルトで過ごすことになり、おじいさんや牧場を懐かしがるストーリーは、あの時代の日本人の心情にも添うものだった。
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作画にあたり宮崎駿は、スイスの美術館を訪ねて勉強を重ねた。宮崎が描くアルプスの風景には、スイスの画家ホドラーの明るい風景画の影響を見て取れる。

高畑らの綿密な下調べは1か月にわたった。
マイエンフェルト付近で家々の造りや町の景色、牧場などを、写真や録音に収めた。こうした資料をもとに、アニメは東京で作画された。

完成した「アルプスの少女ハイジ」は、日本でハイジブームを巻き起こす。主人公のつぶらな瞳は、「カワイイ」キャラクターがアニメ文化でもてはやされる先駆けとなった。
heidi6-250.jpg(「ハイジの家」を訪れるツァーもある)

この作品がドイツでもヒットしたことは、宮崎駿にとって予想外のことだった。「私たちはスイスの風景を可能な限り正確に描くよう心掛けました。しかしヨーロッパでの放映が決まった時、ミスがなかったろうかと、すごく不安になりました」と、宮崎はドイツ・ツァイト紙のインタビュー(2010)で述べている。

そんな心配は無用だった。「ハイジ」はドイツで大ヒットアニメとなる。
ハイジの主題歌と、冒頭のブランコシーンは、今でも何百万という人々の心に焼き付いている。

高畑・宮崎コンビはその後も多くの傑作を生み出し、2001年には「千と千尋の神隠し」でベルリン国際映画祭・金熊賞を獲得。
多くの作品で、人と自然のかい離に焦点が当てられており、主人公がエネルギッシュな少女という設定が多い。

翻訳終わり
宮崎アニメのファンとしては、なかなか興味深い記事でした。
長い文章お読み下さってありがとうございます。
記事原文(ドイツ語)は こちら
今日久々の翻訳文アップ予定だったのですが...
今夜はコンサートに出掛けましたので、自分のメモがわりに書きとめておこうと思います。

近藤伸子先生のリサイタルで、シュトックハウゼン作曲 『自然の持続時間』
演奏時間が2時間近くになる現代音楽です。

そう、あのガシャーン、グシャーン、ビラビラン...(笑)みたいなのを、現代音楽といいますね。
ハーモニー進行とメロディーありきの「耳に心地よい音楽」とは違うやつです。
耳に心地よくなくとも、クラシック音楽の進化変遷の行き着いた所にあるのが現代音楽。

現代音楽にもピンからキリまであって、今日の曲とその演奏は限りなくピンと言えるものでした。
構築された音の層、残響を利用した時間表現、遠近感、深淵…なんていう言葉が次々浮かんでくる名演奏でした。

シュトックハウゼン(1928-2007)は、ドイツ生まれの作曲家。
この『自然の持続時間』という曲は、彼の最後のピアノ曲で、24曲からなっています。
各曲の冒頭2小節のコピーが配られました。
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譜面をチラ見しながら聴くのは、なかなか楽しかったです。
たしかに少し「枯れた」「落ち着いた」「美的な」感じがします。
指に鈴をつけたり、ピアノの横に置いたおリン(お仏壇のチーンのあれ)を叩いたり、なかなか不思議な効果つき。
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2時間もかかるこうした現代曲を練習して、美しく弾きこなす精神力には、本当に脱帽!
想像していたよりは、ずっといい曲でした!
しかしね、まぁ、1回聴けばもう充分ではありますが....(^^)
2014.11.03 発表会終了
11/1 ピアノ発表会、無事終了です。
ソロも、オリジナル・リズム合奏も、
ナレーションつき音楽物語「ピーターと狼」も、

みんなうまくゆきました!!

写真などは今手元にないので、もしかしたら後日。

さぁ、日常が戻ってきます。
早速、翻訳に取り掛かってまして、明日にはアップできるかな.....