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ワインを何℃に冷やして飲むか、冷やさず飲むか...
ドイツのツァイト紙電子版から、ワイン通のクリーメク氏(Manfred Klimek)の寄稿文です。
赤ワインを温かめに飲む習慣を、氏は「みんな、誤解しとる!」と言ってるようです。
以下訳文(今回、全訳です)^^

『ワインの真実、赤ワインの誤解』
ワイン・エキスパートのクリーメク氏が、ワインの真実を説く。

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それは、思いがけない大論争に発展しました。経験したことがない程の.... 何の話かって? 政治でも人生哲学でもありません。ワインの適温は何度かという話題なのです。

場所はベルリンの瀟洒な邸宅。天井の高い部屋に料理が並び、医師や弁護士、報道関係者が集っていました。私はワイン提供者として1本の赤ワインを持参し、18度~16度で開けられるよう、いつものように数分間冷蔵庫に置きました。私はワインの温度を、ビンに巻きつけるタイプの温度計で管理しています。

私の赤ワインは、当日最初のワインとして16度で提供されました。4月で室温は24度ほど。男性客は上着を脱いで、ワイシャツの袖をまくりあげていました。良い気分でした…弁護士のハンスがワイングラスを手に、「わぁ、冷たすぎる!」と叫ぶまでは。

「上質ワインは室温で…」という通説にしたがい、ハンスはグラスを手の平で温め、女友達までが手を貸していました。冷え過ぎたワインを救おうと言わんばかりの行動です。人がどんな温度のワインを飲もうと、普段の私は気にしません。しかしこの時は大論争に発展してしまい、我慢の限界を越えた私は、パーティーを後にしたのです。
klimek.jpg (Klimek氏)

ワイン文化の話題で論争が始まると、感情的になりがちです。「金言」とは、しばしば無造作に受け継がれたものなのです。「室温」についての誤解もそのひとつ。
今では生産者の勧める適温がラベル表示されているのに、赤ワインは温かめにして飲むとアロマが広がるのだと、皆信じているのです。何と愚かな!

『赤は室温で』という通説は20世紀初め、トーマス・マンの時代に中産階級で広がり始めました。
当時の「食事室」には暖房がなく、みな正装(上着着用)して食事を済ませ、食後に暖炉のある暖かなサロンに移動したのです。夏でも食事室は終日薄暗く、室温は低く保たれていました。
この時代、食事室に置かれた赤ワインは、現代よりずっと低温だったのです。
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今日21~24度、またはそれ以上の温度で飲まれる赤ワインは、味に乏しく、アルコールと酸味が強調されるばかりか、のどを刺激して、美味しくありません。「赤は温めて飲むべし」という主張の根拠は、その温度ならアロマが広がるというものですが、馬鹿げた話です。

赤ワインは、若く軽いタイプで16°、重いものや、ごく若いもので18°くらい、年代物で19°~20°の範囲が適温です。

温度についての誤解は白ワインにもあります。
レストランで出されるシャルドネは10°以下だし、リースリングは8°以下。これはまさしく冷やし過ぎです。こうなってしまった理由として、白ワインが「食事とともに味わう酒」から「渇きをいやす夏のドリンク」へ変わったことがあるでしょう。冷たいことに意味があるのです。よく冷えた「白ワインスプリッツァ」(ワインを炭酸水で割った飲み物)がたいへん流行っていますけれど、白ワインもスプリッツァと同じ冷やし加減で飲まれるようになってしまいました。不幸なことです。

重めのブルグンダーのような白ワインは、12°以下ではアロマが立ちません。本当は14°くらいが望ましいのです。上質のリースリングはもっと冷やしても大丈夫ですが、奥行きがなくなります。

赤ワインは古い掟にしばられ、白ワインは新しい流行に押しのけられる.....どちらの影響もなくなってほしいと思います。

翻訳おわり  もと記事(ドイツ語)は こちら

…クリーメク氏、なかなか怒ってますね(^^)
赤ワインについてのうんちくは、私はよくわかりません。白でも赤でも、やっぱり「ほどほど」の冷えが飲みやすいですよね。
私はほとんど白しか飲まないんですけど、「12°~14°くらいがgood」...覚えておこうかな。

* クリーメク氏は、ワインのエキスパートとして知られた人物。電子版の「日刊ワイン専門紙Captain Cork」編集長を務めるほか、コラムニストとして多くのメディアや新聞に寄稿している。



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