fc2ブログ
今日は終日雨で気温も下がり、ほっとする一日でした。
ツァイト紙オンライン版から、蚊の話題を訳してみましょう。
かなり長い記事なので、抄訳です。  以下訳文


仕事が早く終わった夏の宵、戸外の芝生に友人たちが集う時、いつもワタシを中心に輪ができる。ワタシは不思議な魅力を持つひとりだから。そう、蚊を惹きつける魅力にあふれているのだ。みんなが気持ちよく飲み物を楽しんでいる横で、ワタシは蚊を叩くのに余念がない。「あなたは血が甘いのよ」とか「ニンニクを食べると蚊が来ないらしいよ」などと言われながら….

蚊に刺されやすいかどうか、どこで決まるのだろうか… 科学的な解明を求めてイギリスとアメリカの科学者グループが研究を行い、蚊に刺されるリスクが体臭と関係があること、さらにそれは遺伝したものであるという結果を発表した。

250px-Aedes_aegypti_biting_human.jpg (ネッタイシマカ)

研究者らは18組の一卵性双生児(遺伝子型がほぼ同一)と19組の二卵性双生児(異なる遺伝子型)に被験者になってもらい、実験を行った。Y字形をした特製シャフトを用意し、その中にネッタイシマカを放す。Y字の分岐の先には、それぞれペアーの双子が腕を入れるように設定した。蚊はY字路から先、好きな匂いの方へ進むことができる。

すると、一卵性双生児では刺される頻度が同じだったが、二卵性の場合は蚊の寄りつき頻度に明らかな違いがあった。『刺されやすさリスク』の度合いは遺伝によるものであると、論文では結論している。それがどの遺伝子によるのか、今後の解明が必要となる。研究者のひとりローガン博士は言う。「こうした研究は将来、蚊を寄せ付けないオーダーメイド薬品開発や、蚊が媒介するデング熱などを防ぐのに役立つはずです」。

この実験で被験者は全員女性、年齢は50歳から90歳の双子だった。年齢については月経による影響を排除するため、閉経後の双子が選ばれた。男性の双子は同じ人数を探し出せなかったので行っていない。今回は被験者が女性のみであり、人数も少ないことから、限定的な結論と考えるべきだろう。

アジアに生息する蚊は、道路工事用中古タイヤとともに海を渡ってドイツへやってきた。アジアのどこかで、在庫として積まれた古タイヤ内に蚊が卵を産み、搬入されたドイツで孵化して成虫になったものだ。ネッタイシマカ以外にもドイツには多くの蚊・ブヨなどが生息し、それらがどのように刺すターゲットを選んでいるのか、研究が続いている。今わかっているのは、体臭・体温・呼気中の炭素量が刺されるリスクと関係していること。

250px-Anopheles_stephensi.jpg (ハマダラカ)

さて、蚊に刺されやすいと自認する人たちにとっては、その「才能」がどうやら生まれながらのものらしいという、何の慰めにもならない事実がわかった。女性に限って言えばリスクがもうひとつ。妊娠している人はある種の蚊に刺されやすいという調査結果が存在する。
最後に….. 2010年に「ビールを飲んだグループ」と「しらふ」という比較調査があり、酔っぱらいは多く刺されることがわかっている。ビアガーデンでは要注意。タダ飲みの「はしご」を楽しもうと、招かれざる小さな客たちが飛んでくるかもしれない。

翻訳終わり
蚊が入った筒に腕を入れる被験者にはなりたくないなぁ....(笑
長い記事 お読み下さって有難うございます!

上の気持ち悪い画像2枚はウィキより拝借しました。
原文(ドイツ語)は こちら
スポンサーサイト



TrackBackURL
→http://olive510.blog.fc2.com/tb.php/419-c5783357